近年人気が高まっているFX自動売買を使って利益を出している人がいる一方で、間違った運用によって大負けしている方がいるのも事実です。
実は、自動売買には「やってはいけないこと」があるということをご存じでしょうか。
この記事は「自動売買の間違った運用によって負ける原因とは何か？」を徹底的に解明することで、これから自動売買を始める方はもちろん、自動売買で負けトレードが続いている方にとっても有効な内容となっています。
自動売買で負けるトレードを回避する方法について、さっそく見て行きましょう。
自動売買で負ける原因とは
自動売買で負ける原因は、よくあるケースを題材として大きく3つに分けると以下のようになります。
とくにFX初心者が自動売買に関する事前学習を怠ると、ほぼ間違いなく起こりうることです。
自動売買の経験があったとしても、「この設定で以前は稼げた」など過去の栄光が頭から離れず的確な判断が出来なくなると同じようなミスが起きると言えるでしょう。
損切りを解除している
自動売買で負けるやり方の代表格といっても過言ではないでしょう。
自動売買であるにもかかわらず敢えて損切りは自動で行わないという設定にしてしまうことは、初心者によくある間違いです。
自動売買を運用する前に少なからず情報収集をしていらっしゃることだと推察しますが、自動売買に関するほとんどの記事では収益を最大化あるいは最大に近づけるための最善の方法が記載されていることが多いので注意しておきましょう。
つまり「自己流の判断で損切りを行うことが収益の最大化に繋がっていく可能性がある」と判断してしまうために敢えて損切りを手動するというやり方はおすすめしません。
取引状況を把握せずに完全放置している
自動売買の運用を始めて勝ちトレードの状態が続いていたとしても、放置し続けていると取り返しのつかないことになる可能性が非常に高くなります。
世界情勢の影響を受けやすく為替相場は常に安定しているわけではないことから、急な為替変動が起こりうるということに注意しておかなければなりません。
自動的に取引を行ってくれる便利なツールではありますが「トレーダー自身が早い段階で為替変動の予測ができる状態にしておき変動の少ない状況では自動売買に任せる」など、予め役割を明確にしておくことが有効です。
レバレッジを掛け過ぎている
少額の負けトレードが続いている場合、誰もが同じ過ちに陥ることがある判断事例です。
「今まで勝っていたのに最近調子が悪い。少し多めに投資しようかな。」というように判断してしまう事は避けるべきです。
この事例を逆に捉えると「少しずつ投資資金を増やしていく」ということになりますが、例えその先に勝ちトレードが約束されていたとしても100％保証されているわけではありません。
負けトレードの挽回目的で投資資金を増額するのは危険ですので、このような場合はグッとこらえて次の機会を待ちましょう。
自動売買で負ける人の特徴
一度にトレードする金額を大きくし過ぎてハイリスクハイリターンの状態になっているケースもよく見かけますが、自動売買で負ける原因の一つとしてはトレーダー自身の精神的な弱さが考えられます。
急激な為替変動が起きた場合でも冷静に判断することが重要で、「なかなか収益を確保できない」方は以下の項目に当てはまることが無いか要チェックしてみましょう。
短期的な成果に固執している
短期的な結果に固執していると少額の負けトレードに納得が行かず「増額すれば勝てる」と思い込み、どんどん損失が膨らみ続けるという負のスパイラルに陥ることになります。
心当たりがある方は、短期的な相場変動に反応するのではなく「その変動が今後どのように変動していくのかを予測する力を身に付ける」ようにしておくことが必要になります。
感情のコントロールができない
自身の感情をコントロールできない方は要注意です。
相場変動により損失が出てしまった場合、自身がこれまで行ってきたトレード手法に対してやる気を失ってしまうためトレードで勝てない状態に陥ってしまい最悪の場合はトレードそのものから手を引くことになります。
過度な自信は必要ありませんが、一度負けても「次にチャンスがある」ということを念頭に置きながらトレード活動を続けていくようにしましょう。
自動売買で負けるやり方を回避するには？
いつの時代も「どうすれば自動売買で負けないで済むのか」という悩みは尽きませんが、これが分かれば誰もがすでに負け知らずになっていることでしょう。
そうはいっても最低限負けるトレードを回避する方法だけは押さえておくようにしておきたいものです。
ここでは自動売買の負けるトレードを回避する方法についてご紹介していきます。
初期投資は少額から開始する
自動売買で大損しないためには少額資金からスタートすることです。
自動売買の勝率を確かめるためにバックテストを行うというのも有効な手段です。
MT4やMT5に標準搭載されている機能ですが、バックテストの成績が良くても今現在の相場に適していなければ負けて大損する可能性があり、得られる結果が過去のデータになるという点に注意しておきましょう。
損切りを手動にしない
損切りは手動で行わないということは自動売買で運用する際の鉄則ともいえるルールで、手動にすると相場変動のタイミングを逃した際に大きな損失を迫られる投資家は少なくありません。
自動売買で設定された損切りを解除して常時監視することに徹しているトレーダーでなければ、自動で損切りする設定はそのままにしておくことをおすすめします。
自動売買であっても天変地異等による急速な相場変動が発生した場合、予防措置的に自動で損切りを行うようにしておくと不必要な大損失を避けることは可能です。
取引状況を把握して完全放置しないようにする
自動売買で大損しないためには完全放置しないことです。
自動売買で大損する事例が多くあるように自動売買には相場に対して向き・不向きがあり、運用している自動売買がそのときの相場に適したものでないなら他の自動売買に切り替えて運用しないと良い結果には繋がらないでしょう。
相場は刻々と変化していることから自動売買を完全放置していると相場にマッチしなくなったときに迅速な対応ができません。
ある程度放置できるのが自動売買の魅力ということもできますが、定期的に相場を分析して自動売買をチェックすることが大きな損失を防ぐ方法となります。
長期的な成果を狙う
短期的な結果を重視することは大きな損失に繋がる原因となることは前述した通りです。
1度の取引で損失をできるだけ小さくすることで、次のトレンドに乗ることができます。
目先の損失や利益にとらわれることなく、長期的に勝つための資金管理を怠らず決めたルールに忠実に損切りを行い後に良い結果に繋がるように自動売買の運用を行いましょう。
自動売買で負けないためにはFX基礎知識も必要
自動売買はプログラムされたトレードの手順を自動的に実行させるシステムです。
予め決められたルールに沿って自動的に取引を行いますが、急な相場変動などが起きた際にはトレーダー自ら最適な判断を行い裁量トレードしなければなりません。
トレーダーの戦略や資金管理などにより成績に差が出るように、トレーダーとして為替や自動売買について知識を深めておくことはもはや当たり前のことであるといっても過言ではないでしょう。
自動売買で負けないためのFXに関する基礎知識として、自動売買のメリットやデメリットをしっかりと押さえておくことで自ら裁量トレードを判断するタイミングをイメージすることが出来るようになります。
自動売買初心者はもちろん現役トレーダーの方は再確認しておきましょう。
自動売買のメリット
自動売買はトレードに関わる時間的拘束が短いことが最大のメリットであるといえるでしょう。
自動売買の多くはバックテストから結果をある程度予測して運用できることからイメージしやすく再現性が高いのも魅力です。
時間的拘束が短くここぞという裁量トレードも頻繁にあるわけではないためメンタルが安定するというのもメリットということができます。
自動売買のデメリット
一方で、自動売買のデメリットは突発的な相場変動による為替上昇や下落を追いかけまわし資産増額を狙うような運用はできません。
予めプログラムされた裁量トレードに沿って長期間トレード繰り返す中で、天変地異のような世界経済に突発的な影響をもたらす事象があった場合以外では自身の裁量トレードをすることは自動売買の意味を成しません。
自動売買であるがゆえに小回りの利いたトレードが行えず、少額の負けトレードが続いてしまうケースを含みあくまでトータルでの収益を狙うものが自動売買となります。
よって、裁量トレードよりコストが多くかかるというのも大きなデメリットです。
まとめ
結論ですが、自動売買は万能ではありません。
自動であるがゆえに勝ちトレード負けトレード全てを含みトータルの収益結果として資産微増というのが自動売買のあり方ではないでしょうか。
自動売買は手動での損切りを設定することは不可能ではありませんが、このケースは経験や知識が豊富で常時裁量トレードを行う自信のある一部のトレーダーに限定して考えておくべきです。
自動売買は短期的な結果を求める方には向いていないシステムであるということを覚えておいていただければ、未然に自動売買で負けトレードを回避することができることでしょう。
